曽祖父の不動産を相続する方法 戸籍で先祖をどこまで調べることができるのか?

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私の親族の話の場合、祖父は早くに亡くなっており、祖母が亡くなってもその子供(私からは叔父叔母にあたる)は誰も資産の相続を行いませんでした。

その結果、孫である私が先祖の家系を調べて相続登記を行いました。

3世代の相続は2世代の相続よりもかなり確認すべきことや費用も増えます。

目次

曽祖父名義の不動産を相続する手順

相続を整理する場合、先祖の出生から死亡した日を調べる必要があります。

先祖の戸籍を調べる方法は市役所で戸籍謄本を取ることです。

あなた自身が相続人の場合、先祖の戸籍謄本を取ることは可能です。

  1. 曽祖父の戸籍を取得する
  2. 相続人を調べる
  3. 名寄せ帳を取得する
  4. 相続人で話し合い協議書を作成する(印鑑・印鑑証明・各相続人の戸籍が必要)
  5. 相続関係説明図を作成する
  6. 不動産のある法務局で申請する

相続を放置しているとどうなるのか?デメリットは思った以上に大きい

相続を放置したままにしていると、相続人がどんどん増えていき相続の手続きが複雑になっていきます。

相続人が10人以上になることもあります。

そうなるとお金も時間もかかってしまいます。

そうなる前に相続の解決をしておきましょう。

被相続人の資産を調べる

被相続人(亡くなった方)の資産を調べるには『名寄せ帳』を調べます。

名寄せ帳とは、同一市区町村内の個人の不動産をまとめたものです。

名寄せ帳は、不動産所在地の市区町村役場で閲覧・取得できます。

不動産が遠方の場合は、その市区町村役場で郵送で手続きが可能です。

相続人を調べる

被相続人の戸籍の附票や住民票から遺族を調べていくと相続人がわかります。

数世代前の遺産相続の場合は親族が増えてしまい、連絡先も不明の場合は相続人の調査が困難になります。

遺産相続は早めにしておこう!

戸籍謄本や名寄せ帳の取得方法は次の記事に詳しくまとめましたので参考にしてください。

数次相続と代襲相続の違い

相続登記に相続の種類を理解しておく必要はありませんが、知っておくとスムーズに相続登記が進むかと思います。

孫が相続人になる場合は数次相続と代襲相続があります。

私の場合は数次相続にあたるケースでした。

曽祖父から祖父の相続登記が未完了のまま祖父も祖母も亡くなっており、父世代の叔父叔母が相続をしなければいけませんでしたが、それも放置しているうちに私の父をはじめ叔父叔母も亡くなりはじめました。

世代的に順番に亡くなっているので数次相続となります。

代襲相続とは、本来は相続人になるはずだった人が被相続人よりも先に他界した場合に、その子供が変わって相続人となるケースです。

死亡の他にも欠格といって、相続権がなくなった場合にもその子が代襲相続となるケースがあります。

親が死んだ後に祖父が亡くなれば、父の代わりに子供に相続権が降りてきます。

戸籍で先祖をどこまで調べることができるのか?

曽祖父の戸籍謄本を取り寄せたところ、なんと1800年代の先祖の名前まで確認できました。

曽祖父が生まれたのが江戸時代の幕末で、出生の戸籍はなく明治時代に作成された戸籍(除籍謄本・改製原戸籍)が残っており取り寄せることができました。

明治時代の戸籍は現代の戸籍と違い、一家全員の名前が書かれてありました。

戸主の長男、長男の妻、父(全戸主)・母・子供、弟(曽祖父は弟として長男の戸籍に記載されていた)、弟の妻、孫まで、三世代が書かれているので非常に読みにくい戸籍でした。(三代戸籍というらしい)

一番古いおじいさんの名前は、曽祖父の父親の欄に『亡き父〇〇の長男』という感じで記載されており、生年月日は不明ですが名前だけはわかりました。

戸籍を読んで相続関係説明図(家系図)を作成する

不動産の相続をする場合は、被相続人と相続人の親子関係を示すもの、つまり家系図の作成が必要です。

法務局に提出するこの書類を『相続関係説明図』といい、決まったフォーマットはなく自分で作成します。

家督相続かとくそうぞくとは?

家督相続とは、明治31年から昭和22年5月2日(1947年5月2日)以前まで実施されていた相続の制度で、いわゆる家長制度です。
1898年から1947年まで実施されていました。

一家の財産は家長である長男が引き継ぐという制度です。

被相続人が1947年(昭和22年)5月2日までに死亡していた場合この制度が適応されます。

家督相続の場合、配偶者も相続できないし長男以外の子も相続できません。

『資産は長男が相続するものだ』という認識が根強く残っていますが、現在は、妻が遺産の2分の1、子供が2分の1を子供の人数分で分割して相続する権利があります。

家督相続は戦前の制度であり、昭和22年の憲法公布により廃止されています。

私の先祖の戸籍を調べたところ、曽祖父、つまり3世代上のおじいさんが亡くなったのが昭和14年だったので、家督相続に該当し祖父が自動的に相続していました。

不動産名義では曽祖父の名義の土地もありました。

祖父は曽祖父から不動産の名義変更をしていませんでしたが、家督相続が適応されるので祖父の財産となります。

もしも曽祖父が家督相続が廃止された後に亡くなっていたら、曽祖父の子供や孫全員に財産が必要かどうかを確認する必要がありました。
相続人全員を調べるのも相続人を決めるのも面倒すぎます。

市役所で先祖を調べる場合の費用は?

除籍謄本が1点750円で、私の先祖の場合は3点あったので2,250円でした。

父親の戸籍謄本を取るのに2,250円かかりました。

名寄せ帳は1点で済みましたので300円でした。

合計4,800円でした。

ブログによっては先祖を調べる費用に数万円とか書かれているものもありますが、実際は5,000円程度で済む場合もあります。

まとめ

曽祖父の不動産を相続するには、まずは曽祖父の戸籍と名寄せ帳を取得しましょう。

それを元に財産の確認・確定と相続人の調査がはじまります。

相続登記のやり方は次の記事を参考にしてください。

私が相続の準備を始めてから8ヶ月ほどで自力で相続が完了しました。
相続の準備を進めているうちに叔母が亡くなったので相続人の構成が変わってしまい、それが大変でした。
相続は早いうちにやっておくのがおすすめです。

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