古い戸籍の読めない字の読み方 戸籍制度の歴史もあわせて解説!

遺産相続で古い先祖の戸籍を取得する場合があります。

さかのぼれば江戸時代の先祖の戸籍も出てきます。

そこで『旧字体や略字などの古い字の読み方がわからない』という問題が発生します。

インターネットで調べたりすれば大体の字を読むことができたのでまとめて紹介します。

目次

古い戸籍の読めない字の読み方

私が先祖の戸籍を取りお寄せたところ、古い先祖では1800年代の先祖の名前が出てきました。

そこで読むのが難しい字体は『年数』『人名』でした。

古い年数の読み方

古い年数に関してはインターネットを調べればすぐにわかりました。

数字旧字体
壱・壹
弍・貳
10(じゅう)
20(にじゅう)廿
30(さんじゅう)
40(よんじゅう)
古い年数の読み方

明治初期の戸籍には『明治廿六年』などと記載されていました。

明治廿六年=明治26年です。

その次の戸籍では『昭和弍拾参年拾壱月弍拾六日(昭和23年12月26日)』のようにもう少し解読しやすくなります。

※『零』という字は『ゼロ』の意味ですが、ゼロ年はないし10以降は旧字があるので戸籍に『零』は記載されていませんでした。

漢数字の場合『一』『二』『三』などは特に読み間違えるので大字が使われていました。

大字(だいじ)と呼ぶ。
資料(2)・(3)によると一から十までが「壱、弐、参、肆、伍、陸、漆、捌、玖、拾」、資料(4)によると「壱、弐、参、肆、伍、陸、質、捌、玖、拾」。また、資料(3)によると百は「佰」、千は「阡」。

大字とは?

古い人名の読み方・調べ方

文字のデータベースサイトで旧字体を調べる。
字の一部の部首から調べたり、画像検索をして調べることもできます。

昔の人名に今では使われない旧字体が使われていることがあります。

現代のコンピューターにはない外字(特殊文字)が使われているケースがあります。

私が取り寄せた戸籍には読めそうで読めない、はじめて見た字体の人名の人が何人か記載されていました。

読めない地名の調べ方

読めない字の地名はインターネットで調べるか、出てこなければ戸籍を取得した役所に聞けば大抵は判明します。

役所の戸籍担当者はその土地の戸籍を扱うので、地名の読み方を知っていることが多いです。

両親や親戚に聞いてみるのもひとつの方法です。

戸籍制度の歴史

日本の戸籍制度は古くは奈良時代からあったそうです。

全国民が対象ではなく渡来者のみ記載していたのが戸籍らしきもののはじまりだそうです。

飛鳥時代の大化の改新(645年)に全国的な戸籍制度がはじまったようでが、9世紀初頭には戸籍制度が終わってしまいます。

江戸時代にはキリスト教も禁止された上に寺請制度が行われ、お寺が檀家の各家族構成を台帳で管理するようになりました。

過去帳(遺族の戒名が書かれた帳簿)が残っていれば、江戸時代の先祖の名前や死亡日がわかるかもしれません。

明治5年に現代につながる戸籍制度が開始されます。

私が取り寄せた先祖の除籍謄本も明治時代のもので、元戸主として江戸時代の先祖の名前も記載されていました。

明治時代の戸籍を読む際の注意点

明治時代の戸籍は戸主制度になっているので、祖父を筆頭に祖父の兄弟や兄妹の妻や子供・孫までひとつの台帳に記載されています。

ですから家族構成を確認するのがややこしいです。

私が取り寄せた先祖の戸籍の戸主は曽祖父の兄で、曽祖父は四男でした。

兄弟の嫁・子供まで一緒に記載されています。

はじめは曽祖父の兄が父親なのかと勘違いしてしまいました。

前戸主が曽祖父の父で戸主は実の兄でした。

曽祖父は四男だったので養子に出されて、養子先で家督相続をしてそこで新たに曽祖父が戸主になっていました。(ややこしー!)

イメージしやすく書くと「本家と分家」という感じでした。

先祖の家族構成を戸籍から解読するのに2日ほどかかってしまいました。

まとめ

古い戸籍は読めない漢字が出てきますが、ネットや役所で調べれば読み方がわかります。

明治時代の戸籍は一家すべての親族の名前が記載されているので、家族構成を勘違いしないように注意する必要がありました。

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