相続が発生した時に亡くなった人の所有するすべての不動産を調べる必要があります。
登記所などがあればそれで分かりますが、それ以外にも所有している可能性があります。
不動産の有無を調べるためにも名寄帳の取得はおすすめです。
名寄帳とは?
『名寄せ』とは、複数に分かれているデータベースの同一人物の情報をまとめることです。
不動産で言う『名寄帳』とは、課税対象になっている土地や家屋を所有者ごとに一覧にまとめた書類のことです。
これを元に固定資産税が課税されています。
先祖の所有するすべての土地・不動産を調べる方法
先祖の所有する土地すべてを調べるには名寄せ帳の取得がおすすめです。
伝え聞いてい認識していた不動産以外にも、知らない不動産が発見される場合があります。
私の場合、祖父の名寄せ帳を確認したところ、山や畑など複数の不動産が出てきました。
被相続人のすべての不動産を知らずに相続手続きをしてしまうと、後から不動産が発見された場合、再度相続手続きをする必要があります。
そういったことを防ぐためにも、被相続人のすべての不動産・財産を調べておく必要があります。
また、こういったケースを想定して、遺産分割協議書には『上記の財産以外に後日財産が見つかった場合は🔳🔳🔳🔳がこれを取得する。』と記載しておくとよいでしょう。
詳しくは遺産分割協議書の作成方法を参考にしてください。
名寄帳の取得方法
名寄せ帳は、不動産を管理する市町村役所で取得できます。
私の場合は、祖父の戸籍謄本を郵送で請求する際に一緒に名寄せ帳も取得申請しました。
名寄せ帳は『税務証明証等交付申請書』を作成して発行してもらいます。
不明点は役所から電話で確認の連絡がありましたし、安心して書類の取得申請ができました。
郵送での名寄せ帳の取得方法は『故人の戸籍謄本を役所の郵送で取る場合』を参考にしてください。
名寄せ帳の注意点
名寄せ帳でわかるのは、同じ市町村に所有している不動産の記録のみです。
他府県に不動産がある場合は、相続ではその資産も洗い出さなければなりません。
他府県にも不動産を所有している場合、例えば私なら大阪と熊本に不動産を所有しているので、相続にはその両方の手続きが必要です。
とりあえずオンラインで不動産の所有者を確認する方法
私は名寄せ帳の存在を知らない時に、祖父の土地の住所はわかっていたのでとりあえず不動産の所有者をオンラインで調べました。
有料になりますが登記情報提供サービスというサイトで調べることができました。
不動産登記情報全部事項1通330円、クレジットカードで支払えば取得することができました。
土地と建物は別で取得する必要があったので2通分の費用が必要でした。
登記情報提供サービスを利用するには登録が必要でした。
一時利用と個人利用がありますので、私は一時利用を使って調べました。
オンラインで確認できる内容は正式な証明書にはなりませんが、とりあえず土地の所有者が誰であるかを確認することができました。
そこでわかったのは、叔父叔母たちは誰も祖父の不動産を相続しておらず、私が生まれる前に亡くなった祖父や曽祖父の名義のままだったことです。
放置されていた相続って、本当に大変だ!
まとめ
相続登記には相続人の洗い出しと不動産の洗い出しが必要です。
先祖の所有するすべての土地・不動産を調べるには『名寄せ帳』を確認するのが一番良い方法です。