全粒粉パンの健康効果とは
全粒粉パンは、精白された小麦粉ではなく小麦の外皮や胚芽を含む全粒穀物から作られており、栄養価が高いことで知られています。
ただし、全粒粉パンでも添加糖や塩分が多い製品もあるため、購入時には原材料や栄養表示を確認するのがおすすめです。
また、個人差があるので、消化に敏感な方は適量から試すと良いでしょう。
全粒粉パンの栄養素の豊富さ
全粒粉にはビタミンB群(特にB1、B6)、ビタミンE、鉄、マグネシウム、亜鉛などが豊富に含まれており、体の代謝や免疫機能のサポートに貢献します。
食物繊維がもたらすメリット
全粒粉には食物繊維が多く含まれており、消化を助け、便秘を予防する効果があります。
また、腸内環境を整え、長期的な健康維持に役立ちます。
糖尿病予防に役立つ理由
精白パンに比べて全粒粉パンはGI値(グリセミック指数)が低いため、血糖値が急上昇しにくいです。
これにより、糖尿病リスクの低減やエネルギー持続に寄与します。
心臓病リスクの低減
全粒穀物に含まれる食物繊維、ビタミン、ミネラル(特にマグネシウムやカリウム)は、コレステロール値を下げ、血圧を調整する効果があり、心血管疾患の予防に役立ちます。
全粒粉パンのデメリットとその影響
全粒粉入りパンは小麦粉の方が原材料として多いのですが、だからといって体に悪いパンではないです。
むしろ食べやすくバランスのいいパンと言えるでしょう。
全粒粉にもデメリットがあるんですよね。
- 全粒粉は消化が悪く胃腸に負担をかける
- 残留農薬やカビ毒の危険性
- フィチン酸が栄養の吸収を阻害する
- 値段が高い
- 売っているところが少ない
全粒粉パンのデメリットは消化に悪い点が一番に挙げられます。
市販全粒粉パンの注意点
意外と売ってない全粒粉パン。
よく売っているのは『全粒粉入りパン』で普通のパンと変わらない?

よく売ってる全粒粉パンは全粒粉が主要原材料ではなく小麦粉が主要原材料です。
だから『全粒粉入りパン』と表記されているわけです。
全粒粉パンがスーパなどで売られていたりしますが、あれ、よくみると『全粒粉入りパン』なんです。
全粒粉の割合よりも小麦粉の割合のほうが多いです。
普通のパンよりは糖質が低いですが僅差なので、すごくカロリーが低いとかすごく糖質が低いとかいうわけではないです。

嘘ではないけどややこしい・・・
グルテンの悪影響について
グルテンは小麦に含まれるタンパク質で、全粒粉パンにも当然含まれています。
多くの人にとっては問題ありませんが、特定の条件や体質を持つ人には悪影響を及ぼす可能性があります。
セリアック病
セリアック病は、グルテンに対する自己免疫反応が引き起こす疾患です。
全粒粉パンに含まれるグルテンが小腸の粘膜を傷つけ、栄養吸収障害、腹痛、下痢、疲労感などを引き起こします。
人口の約1%がこの疾患を持つとされています。
診断を受けた場合、グルテンフリーの食事が必須です。
非セリアックグルテン過敏症(NCGS)
セリアック病ではないものの、グルテンを摂取すると膨満感、腹痛、頭痛、倦怠感などの症状が出る人がいます。
全粒粉パンのグルテンが原因でこうした不快感を感じる場合があります。
明確な診断基準はまだ確立されていませんが、グルテンを避けることで症状が改善する人が報告されています。
小麦アレルギー
グルテンに限らず、小麦全般に対するアレルギー反応が起こることがあります。
症状には皮膚のかゆみ、呼吸困難、消化器系の不調などがあり、全粒粉パンを食べると悪化する可能性があります。
小麦アレルギーのある人(特に子供に多いが、大人でも発症する場合あり)。
消化への負担
全粒粉は食物繊維が豊富で健康に良い反面、グルテンと繊維の組み合わせが消化に負担をかけることがあります。
特に過敏性腸症候群(IBS)などの消化器疾患を持つ人は、グルテンが症状を悪化させる可能性が指摘されています。
過剰摂取による影響
グルテンを含む食品(全粒粉パンなど)を過食すると、一部の人で炎症反応や腸内細菌叢のバランスが崩れる可能性が議論されています。
ただし、これは科学的にまだ結論が出ていない部分もあります。
注意点
全粒粉パンのグルテンは、精白パンと比べて量的に大きな差はありません。
悪影響は主に個人の体質や健康状態に依存します。
グルテンが問題ない健康な人にとっては、全粒粉パンの栄養価の高さがメリットとして際立ちます。
もしグルテンが気になる場合、グルテンフリーのパン(米粉やオーツ麦ベースなど)を試すのも一つの選択肢です。
人気の全粒粉パンの比較
パスコ 麦のめぐみ全粒粉入り食パンのカロリーや栄養成分



食べやすく食パンとしても美味しい味でした。
内容量 | 3枚 |
原材料 | 小麦粉(国内製造)、糖類、ショートニング、小麦ふすま、小麦全粒粉、 パン酵母、食物繊維、ライ麦全粒粉、小麦たんぱく、食塩、醸造酢、 玄米粉、米粉、(一部に小麦・乳成分・オレンジを含む) |
栄養成分表示 | 1枚(61.3g当たり) |
カロリー | 155kcal |
たんぱく質 | 5.2g |
脂質 | 2.8g |
炭水化物 | 28.9g(糖質25.6g・食物繊維3.3g) |
食塩相当量 | 0.7g |
その他 | カリウム 78mg、鉄 0.7mg |
普通の食パンと比較すると糖質が若干少ないです。
カロリーも少ないですが僅差です。

パスコの麦のめぐみ全粒粉入り食パンは、たまに食べるぐらいならいいんじゃないかと思います。
パンはご飯よりも手軽に食べることができるし、美味しいのがメリットです。
でも正直なところほとんどのパンはグルテンもあるから食べ過ぎは体に良くないです。
トップバリュの食パン『パン・ド・ミ』のカロリーや原材料

トップバリュは健康志向の食品を販売していることもあります。
『パン・ド・ミ』も健康志向の食パンです。
マーガリン不使用、オリーブオイル使用、トランス脂肪酸0gというこだわり。
内容量 | 3枚 |
原材料 | 小麦粉(国内製造)、砂糖、オリーブ油、食塩、パン酵母、発酵風味料 (小麦・乳成分を含む)、小麦たん白 |
栄養成分表示 | 1枚(61g当たり) |
カロリー | 151kcal |
たんぱく質 | 6.2g |
脂質 | 1.4g |
炭水化物 | 29.3g(糖質27.5g・食物繊維1.8g) |
食塩相当量 | 0.8g |
カロリーと糖質はパスコの全粒粉入り食パンよりも低く、たんぱく質量は多く原材料はシンプルです。
全粒粉入りのパンだから健康的だとも言えないし、普通の食パンだから体に悪いというわけでもないです。
原材料やPFCバランスをよく調べる必要があるでしょう。
全粒粉パンを選ぶ際の注意点

全粒粉とは、小麦を全部まるごと挽いた小麦で食物繊維が多いです。
適度な食物繊維は腸内環境をよくしたりしますが、多すぎると消化不良を起こしがちで、逆に胃腸に負担がかかってしまいます。
食べすぎると胸が詰まるような感じがする人もいるでしょう。
ですから小麦粉と全粒粉が適度なバランスで配合されている方が、食べやすく美味しいというメリットがあります。
全粒粉パンのリスク
小麦に農薬が使われている場合、小麦の表皮に農薬が付着して残っている場合があります。
特に外国産の小麦を使っている場合にカビ毒が付着している場合があります。
小麦粉が国内製造だとしても小麦が外国産の場合があり、パッケージには表記されていないので実際のところはわかりません。
オートミールの記事でも紹介した『フィチン酸』。
フィチン酸を摂りすぎてしまうと他の栄養の吸収を阻害する場合があり、食べ過ぎには気をつけた方がいいです。
だから全粒粉ばかりのパンもあまりよくないわけです。
全粒粉パンは普通のパンよりも値段が高いのもデメリットです。
スーパーやコンビニであまり売っていることがなく、購入しずらいのもデメリットです。
まとめ
全粒粉パンだからと言って体にいいわけでもないし体に悪いわけく、メリットやデメリットがあります。
それぞれ把握した上で上手に食生活に取り入れていきましょう。