搾取とは? やりがい搾取を考える
本来は植物から汁や油などを搾り取ること。
転じて横取りする。不当な利益を得る行為などに使われる。
搾取(さくしゅ)とは?
第一義的には動物の乳や草木、果実の汁などをしぼりとることを意味する言葉。
その意味から転じて第二義的に、「中間搾取」などの慣用的な例に見られるように、他人に帰属すべき利得を不正に取得することや、他人を使役して不当な利益を得ることを表すためにも日常的に用いられる。出展:ウィキペディア・搾取
やりがい搾取とは?
「やりがい」をエサに会社組織などが不当に労働力を「搾取」する行為。
やりがい自体を搾取するという意味ではなく、社会問題ではこちらの意味の方が強い。
例えばデザイン業界では、職種のかっこよさや経験を積めたりスキルアップできることをエサに、
長時間労働を強いたり、持ち帰り残業をさせ残業代を支払わない会社も数多くある。
塾講師なども持ち帰り残業の多い職種であり、
持ち帰り残業が多いことが原因で自殺者が出る事件も起きている。
私自身、とある会社で持ち帰り残業を当たり前とされ、
これに抗議してその会社をすぐに辞めた経験もある。
そもそも何故そんな会社に入ってしまうのか?という問題もあるが、
就職自体ががむずかしい場合、内定をもらえば条件が悪いと感じても入社してしまうものです。
結婚におけるやりがい搾取・好きの搾取とは?
「それは好きの搾取です!」
人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、主人公みくりがプロポーズを受けた際に出た言葉である。
お互い好きであることを理由に、主婦業を無償で行うための結婚と捉えてしまったことから出た言葉です。
みくりは家事代行サービスとして有償で主婦業をしているため、無償労働にされてしまうことを恐れました。
そもそもマスコミなどが家事=労働賃金に例えること自体が、
仮説として間違っていないかとも思うのです。
生活は男女関係なく必要なもので、お金に換算するとおかしなことになってしまうからです。
主婦の価値とは?
主婦が主婦業に専念した場合、その仕事ぶりを評価してくれる人は夫しかいない。
新婚のうちはいいが、「あたりまえ」になってしまえば評価されなくなるのは以外と早い。
慣れてしまえばお互いをいたわる気持ちは薄れてしまう。
その場合、家事という重労働だけが残ってしまう。
子供がいる場合は愛情の対象を子供に求めることもできるが、いない場合は冷戦になる。
「おいしい」も「まずい」も言われず毎日料理をすることの苦痛は計り知れない。
作ってくれた料理を毎回「おいしい」と言うだけで、かなり満足度は上がるはずです。
共働きが多い家庭も増えているので、女性だけが主婦業をするというのがむずかしくなっています。
家事を分担してしまえば済むという単純な問題でもありません。
これに明確な答えはありません。
生きていくのは面倒臭い
逃げ恥の最終回の中で平匡さんがこう語ります。
生きていくのは面倒臭い
一人でも二人でも同じ
どっちにしても面倒くさいなら
一緒にいるのも手じゃないか
家事労働をお金で買っていた平匡が、二人でいることの大切さ、今まで気づかなかった価値を語ります。
恋愛に関して奥手でクールだった平匡が、泥臭く、
男臭く、たくましく夫婦の関係を語ります。
男として、人として一皮むけたシーンです。
(一番印象に残ったシーン)
人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」では、みくりと平匡はハグの日を作ることで、お互いの距離をリセットする機会にしました。
二人の距離をリセットする、基本に戻るための「ふたりの約束」を作るのもいい案だと思います。