デスノート エルの死亡理由を徹底解説

Lの死因とは?デスノートに秘められた策略
L(エル)とは漫画『デスノート』に登場する、殺人事件を解明する探偵の名前です。
- 『DEATH NOTE』(デスノート)とは、原作:大場つぐみ、作画:小畑健による日本の少年漫画。
- 『週刊少年ジャンプ』(集英社)で2003年12月から2006年5月まで連載された漫画。(第一部:2004年1号 – 2005年11号、第二部:2005年20号 – 2006年24号)
- デスノートに名前を書かれた人間を殺すことができる死神の殺人ノートを拾った主人公・夜神月(ヤガミライト)=キラと、キラを逮捕しようとする世界一の名探偵と呼ばれるLたちによる頭脳戦が描かれている。
- 映画版『DEATH NOTE』は前編が2006年6月17日、後編『デスノート the Last name』が同年11月3日に随時公開。
- 2008年2月9日にはスピンオフ作品『L change the WorLd』(エル チェンジ ザ ワールド)が公開。
- コミック版と映画版は登場人物やストーリーがやや異なっており、Lの死因も異なる。
夜神月のような理想主義や自己中心的な「世界を浄化する」という歪んだ正義感は、昨今のSNSでの匿名者による個人批判・誹謗中傷にも通じるものがある。
デスノートにおけるLの役割と存在意義
『デスノート』におけるLの役割は、主人公・夜神月(キラ)が引き起こす連続殺人事件を解決しようとする世界最高の探偵です。
Lは、キラの正体を突き止めるために鋭い洞察力と論理的思考を駆使し、月との心理戦を繰り広げます。
彼は物語の主要な対抗者(アンタゴニスト)として機能し、月の行動に緊張感と知的な駆け引きをもたらします。
また、Lは正義感と独自の倫理観を持ちつつ、手段を選ばない姿勢でキラを追い詰めることで、物語のテーマである「正義とは何か?」を読者に問う役割も果たしています。
Lは法律や道徳に基づく正義を追求するよりも、犯罪者を追い詰めることをゲームのように捉え、知的好奇心と問題解決への執着心に突き動かされています。
彼の正義感は、ルールや倫理よりも「真実を暴く」ことに重点を置いており、手段を選ばない姿勢(違法な監視や尋問など)から、必ずしも「善」とは一致しない独自の価値観を持っています。
Lとライトは表裏一体、共通する部分も多いのが、この物語のおもしろさを増す要素となっている。
エルの本名とプロフィール
- 本名:エル・ローライト(L Lawliet)
- 職業:世界最高の私立探偵
- 生年月日:1979年10月31日(アニメ版では1982年10月31日)
- 年齢:物語開始時で24~25歳
- 身長:179cm(推定、独特な姿勢のため正確には不明)
- 体重:50kg(推定)
- 血液型:不明
本名や素性は極秘で、普段は「L」というコードネームで活動し、直接姿を見せることはほとんどない。
Lの本名は物語の中では明かされないが、『DEATH NOTE 13: How to Read』や映画版で明かされている。
孤児院「ワタリズ・ハウス」で育ち、ワタリ(キルシュ・ワイミー)によって探偵として育成された。
エル死亡シーンの真相
先に夜神月が死ぬのか?エルが死ぬのか?
デスノートは登場人物の死が物語に大きな影響を与えます。
漫画でも映画でも、エルの死因は心臓麻痺である。
エルが生きている可能性は?
エルが生きている可能性は、漫画版でも映画版でもゼロです。
漫画版と映画版では死因は異なりますが、エルは結局死ぬことになります。
死神レムがエルを殺した理由
死神レムは、弥海砂(あまねみさ)に何かあれば夜神月を殺すと言っていましたが、夜神月を殺しませんでした。
夜神月の筋書きでミサはキラに仕立て上げられました。
やがてミサが竜崎(エル)によって捕まることはほぼ確実。
そうなると、ミサは極刑となりミサの幸せはない。
夜神月をレムが殺しても、ミサは幸せではないしミサの味方もいなくなる。
ミサの命や幸せを想った結果、レムはエルとワタリを殺さざるを得なくなる。
ライトははじめから死神レムがこうすることを読んでいたのです。
漫画版におけるLの死亡理由と考察
L(エル・ローライト)は、漫画版の第58話で、夜神月(キラ)の策略により死亡します。
具体的には、死神のレムが、ミサ(第二のキラ)を救うためにLの名前をデスノートに書き、Lは心臓発作で死亡します。
月は死神のレムを心理的に操り、Lがミサをキラとして逮捕する直前にレムにLを殺すようにしむけます。
レムはミサの命を守るために行動せざるを得ず、死神のルール上、Lを殺したことでレム自身も死にます。
レムが夜神月を殺してしまえばいいという線もあるが、そうするとミサの幸せはなくなり、レムは夜神月を殺せない。
ミサを助けるには、ワタリとエルを殺すしかないと考えた。
漫画でも映画でも、ミサはレムの思い通り、生き続けることになるが、幸せかどうかはわからない。
ミサは死神と目の取引をしているので、寿命はかなり短くなっているはずだ。
エルの死は、事件に死神が関わってくることまで予測できていなかったことが原因。
しかし、ワタリが死ぬことによってエルは死神の仕業ではないかと推理するが、そのときにはすでに遅く、エルはレムによって殺されることになる。
これはエルが夜神月に負けたことを意味する。
映画版におけるLの死亡理由と考察

『DEATH NOTE 後編』で、Lはレムのデスノートによって心臓発作で死亡します。
だが、事前に自分の名前を別のデスノートにL自身が、「23日後に死ぬ」と書いていたため死ななかった。
言い換えると、23日間はどんなことがあっても死なないことになる。
これにより、Lは月を欺き、キラ事件を解決することができた。
デスノートに書いた死の設定は、あとから書き込まれたものは無効となり、はじめに書かれた内容が有効となる。
Lは結局死ぬことになるが、L自身の意志で死ぬことになる点が、映画版のエルの存在感や意味が大きく異なってくる。
漫画版でのLの敗北とは対照的で、Lをより英雄的な存在として描く意図が見られ、スピンオフ映画のエルの存在に繋がってくる。
スピンオフ映画『L change the WorLd』では、Lの死が前提となり、彼が残された23日間で新たな事件(バイオテロ)を解決する物語が描かれている。
漫画版のエルは、事件をゲームのように解決していく性格で描かれるが、映画版のエルは、命懸けで事件を解決する人物として描かれている。
映画版のエルは、デスノートで行う自己中心的な裁きよりも、犯人を逮捕して法による裁きを優先する正義感が強調されている。
エルの自己犠牲による正義を強調することで、映画を鑑賞した人への感動や満足感を高めて、エルのキャラクター像を際立たせている。
デスノートは、エルを演じた松山ケンイチの出世作とも言われている。

夜神月が死神と目の取引をすれば死ななかったか?
夜神月が死神と目の取引をすれば、簡単にエルを殺すことができた。
しかし、ライトは自分の寿命を短くすることは決してしなかった。
どちらにしてもエルは死んでしまったが、後継者のニアとメロによりライトは追い詰められている。
ニアが仕掛けたデスノートのトリックにより、結局、夜神月がキラであることを証明し、ライトは死ぬ。

後継者ニアとの関係
『デスノート』におけるLとニア(Nate River)の関係は、直接的な師弟関係や深い個人的な交流はないものの、ニアはLの後継者として重要な役割を果たします。
ニアはLの論理的思考や目的を継ぎつつ、独自の方法でキラを追い詰め、Lの意志を果たしました。
エルの死がニアに与えた影響
漫画版では物語の途中でエルは死んでしまいますが、エルの死は大きな影響を与え続けます。
ニアは、Lの後継者候補としてワミーズ・ハウス(天才児を育てる孤児院)で育てられた少年。
Lの死後、キラ事件の解決を引き継ぐ。
原作やアニメでは、Lとニアが直接会って会話するシーンは描かれていません。
『DEATH NOTE 13: How to Read』(2006年発行)の特別編漫画「L: The Wammy’s House / One Day」で、ニアが音声でLと話をしたというエピソードがあります。
パソコン越しに、Lは音声のみ、ワイミーズの子供達の様子はカメラを通じてLに観られていた。
子供達のいろいろな質問のひとつひとつに、Lは答えた。
「正義心ではありません」「難事件を解決するのは趣味です」「だから私は自分が興味を持った事件しか手を出さない」「正義ではありません」と答えている。
このときに、ニアはLのことをより好きになり、自分の目標とする人物だと思うようになる。

ニアとL:役割の違いと後継者としての思考
ニアはLの「精神的な後継者」として、Lの探偵としての哲学やキラに対する執念を部分的に受け継いでいます。
ただし、ニア自身はLとは異なる個性(例:感情を抑えた分析的アプローチ)を持ち、Lの「完コピー」ではない。
しかし、メロとの対比で、ニアはLの「人間味」や感情的な側面を完全に再現できず、Lの複雑な魅力を補完する存在として描かれています。
Lを目標としたニアとメロの思いも、デスノート後半の魅力のポイントです。
エルの最期の言葉とその解釈
完全にネタバレになりますが、エルの最後の言葉は、原作と映画版で複数存在します。
- 原作:「みなさんしにがみ…っ…」『…夜神月…やはり…私は…間違って…なかった…が…ま…』
- 映画:「死神を使ったのか?」「夜神月、やはりお前がキラ」「私は、…ち…がっ…」
どちらも心臓麻痺で死にます。
漫画版の方のエルは本当に突然死ぬ感じです。
Lは死神がワタリを殺したとわかりましたが、まさか自分も死神に殺されるとは考えもしなかったということでしょう。
映画版のエルは、キラと会話する途中で倒れます。
原作のセリフを考慮すると、Lは「私は、間違ってなかった」と言いたかったのかもしれません。
Lが残したメッセージ
Lが残したメッセージは、原作では明確なものはありません。
スピンオフ映画『L change the WorLd』では、クライマックスで「我々人間は、未来を変える力があるはずです」というセリフを言います。
より人間的で、明確な正義感を持ったキャラクター付けがされています。


デスノートシリーズの作品としての意味
自己中心的な正義感は一般社会でもインターネットでも問題になっていることです。
連日ニュースでも報じられている事件でも、誤った正義感から起きてしまった事件もある。
自分では何も考えない、自分の都合や利己的な考えのキラ信者の群集心理の描写は、カルト宗教への警告とも取れる。
エルやキラは、自分で考え抜き行動するキャラクターで、群衆とは明確に違う性格が描かれています。
また、死生観・宗教観で言うと、死神リュークは「天国も地獄もない」「生前何をしようが死んだ奴のいくところは同じ」「死は平等だ」
「人間は、いつか必ず死ぬ。死んだ後にいくところは、無である」つまりつまり『人間が死んでも天国や地獄があるわけではなく「無」だ』ということも言っている。

デスノートの世界をもっと楽しむ
デスノート短編集
読切のデスノート短編を読むことができます。
なんと!連載前の読切、初期デスノート『鏡太郎編』が収録されています。
13歳の鏡太郎の前に突然落とされたデスノート。
生き返る消しゴムが登場するのはこの編だけ。
- cキラ編
- aキラ編
- DEATH NOTEにラクガキ4コマ
- L-One Day
- L-The Wammy’s House
- 鏡太郎編
どの短編もデスノートの世界に深みを与える楽しめる内容です。

ドラマ版デスノート
放送当時も観ていたデスノートのドラマに、私はかなりの違和感を覚えたのは事実。
原作のストーリーも映画版よりも反映されているものの、キャラ設定の改悪ぶりがひどい。
でも、それも観ていくうちに楽しめてしまうのが不思議なところ。
改めて原作や映画版の良さを知ることになるかも。
Lの最後やライトの最後は賛否両論あるだろうなぁ。
