ソイプロテインは絶対ダメ?飲み続けたことによる悪影響とは?
- オーガニックの植物由来タンパク質に鉛やカドミウムが含まれる問題がある
- ソイプロテインはホエイプロテインと比較すると筋肉をつけるには不利だが筋肉はつく
- ソイプロテインはホエイプロテインに比べて吸収が遅いので消化不良を招く恐れはある
- 原料の大豆に含まれるイソフラボンの作用がある
- ソイプロテインのアミノ酸スコアも問題ない

結論、筋肉増量にはソイプロテインよりもホエイプロテインの方が優れています。
でもホエイプロテインが苦手な人がソイプロテインを飲んでも特に問題はありません。
ソイプロテインの危険性とは?
オーガニックの植物性プロテインに重大な問題が発見されました。
米環境保護庁(EPA)によると、大豆やコメ、マメ類などを原料とする植物性パウダーの場合に、ホエイパウダーと比べて鉛の含有量は3倍も含まれていることがわかったそうです。
さらにチョコレート味のプロテインパウダーについては、バニラ味に比べて鉛の含有量が4倍、カドミウムは最大で110倍もの鉛が含まれていたそうです。
(CNN) 筋トレ効果を高める目的で使用する市販のプロテインパウダーには、許容量を超す鉛やカドミウムが含まれていることがあり、特に植物性やオーガニック、チョコレート味の製品は含有量が多いという調査結果が9日に発表された。
米環境保護庁(EPA)によると、鉛はどんな量であっても人体に有害とされる。労働省労働安全衛生局によれば、カドミウムには発がん性があり、心臓、腎臓、腸、脳、呼吸器、生殖器に対して毒性をもつ。

土壌汚染が原因で植物由来のプロテイン、特にオーガニックのものに多くの鉛やカドミウムが検出されています。
これはカカオの土壌汚染と同じ問題点です。

これはアメリカでの調査ですが、輸入原材料の場合同じ問題が懸念されます。
ソイプロテイン、終わった・・・


ソイプロテインが健康に与えるそのほかの影響も説明していきます。
ソイプロテインの大量摂取による健康リスク
植物由来のプロテインは消化吸収が遅いので消化不良になり腸内環境が荒れ、アレルギー反応を示す場合もある。
摂取方法と体への影響
ソイプロテインがホエイプロテインに比べて消化吸収が遅いのは研究結果でも出ています。
プロテインを効果的に飲むには、筋トレの1時間前や筋トレ後の30分以内がよいといわれています。
これは血中アミノ酸を高めて筋肉合成を促進させる意味があります。
ホエイプロテインの場合、素早く消化吸収されてタンパク質を再合成してくれるのですが、ソイプロテインの場合は消化吸収がゆっくりなため、筋肉が育つタイミングで消化吸収が間に合わないので筋肉が育ちにくいのです。
筋肉の合成を高めるには、体内でのアミノ酸の濃度をできるだけ一定に保つことが大切です。
タンパク質の落とし穴
研究によると、乳たんぱくのホエイは、摂取後に急速に体内に吸収されて血中アミノ酸濃度を一気に高めますが、その持続時間は短く、失速も早いのが難点です。一方、乳たんぱくのカゼインや大豆たんぱくのソイは、摂取後の血中濃度はホエイほど高くありませんが、ゆっくりと吸収されることでアミノ酸濃度を長時間維持します。つまり、たんぱく質の種類によって吸収速度が異なるというわけです。
筋トレで筋肉増量をしたい人にとってソイプロテインはデメリットになる場合があります。
ソイプロテインは植物性タンパク質なため、動物性タンパク質のホエイプロテインに比べて体への吸収がゆっくりです。
筋トレ後にソイプロテインを飲んでも吸収が遅いため、すばやく疲れた筋肉をリカバリーしてくれないので、筋肉増量にはやや不利となります。

ソイプロテインで筋肉量を増やそうと思ったけど、体調不良になりました。
その原因は・・・
ソイプロテインを1日2杯飲んでソイプロテインを飲み続けた結果冷や汗が出てきて強烈な吐き気がしました。
ソイプロテインは消化吸収が遅いので1日に何杯も飲むと腸内環境が悪くなりがちです。
腸内でプロテインが大渋滞するようなイメージです。
まだ消化し切っていない時に次のプロテインが来るのですから消化不良になります。
食が細い人、少食な私のような人は特に消化酵素や胃酸が少ない可能性もあり消化が追いつかなくなります。

プロテインを1日に何倍飲んでも影響はないと言っている人は、もともと胃腸が強い人だったりします。
胃腸に自信がない人が真似すると私のように体調不良になるかも。
ソイプロテインを1日2杯飲むようになり、いきなり体調不良になったわけではないです。
1週間、2週間続けるとだんだん便(うんち)が臭くなるのを感じました。
腸内環境が悪くなっているなと思い、発酵食品を食べてやや改善すると言った感じでした。
体調不良になったのはソイプロテインを1日2杯飲むようになってちょうど1ヶ月ぐらい経過した頃でした。
1杯目も胸がむかつく感じがしてゲップが出そうな感じと体がゾワゾワする感じがありました。
それでもソイプロテインを続けて飲んでいると、強烈な吐き気がして流石に飲むのをやめました。
体調も悪くしばらく横にならないといけない感じになりました。
やばいですよね・・・
それからソイプロテインを飲むのをピタッとやめました。
数日で体調不良は治りました。
このことがあり、ようやくWPIホエイプロテインを試してみようという気になったのです。
ソイプロテインで吐き気がした原因は消化不良。
ソイプロテインは筋肥大に向いていないのが最大のデメリット。
ソイプロテインとホエイプロテインの違い
プロテイン=タンパク質
プロテインとはタンパク質という意味です。
人間の体を作るのにタンパク質は非常に重要な栄養成分で、筋肉、皮膚、髪、爪、内臓などを作る成分です。
ところが現代人はタンパク質が不足しがちな食生活のため、肌も髪質も内臓もボロボロという人も多いのではないでしょうか?
代表的なプロテイン商品は、タンパク質成分を粉末状にしたプロテインパウダーやチョコバーの形のプロテインバーがあります。
プロテインの種類は主に3種類あります。
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
ホエイプロテインとカゼインプロテインは牛乳を原料に作られています。
ソイプロテインは大豆を原料に作られています。
ホエイプロテインのメリット
筋肉増量にはホエイプロテインの方がおすすめ
ソイプロテインに比べて動物性タンパク質のホエイプロテインは体への吸収が早く、1日に3杯程度飲むぐらいなら体への悪影響は考えられません。
筋肉量を増やしたいならホエイプロテインやWPIホエイプロテインを飲むことをおすすめします。
わざわざ筋肉にデメリットがいくつかあるソイプロテインを飲む必要はありません。
どちらが健康的か?
ソイプロテインの健康面でのデメリットを考えると、ホエイプロテインの方が健康的といえます。
ホエイプロテインとソイプロテインの特性の違いをまとめました。
筋肉育成が目的の人 | 体への吸収が早いホエイプロテインがおすすめ。 筋トレで傷ついた筋繊維を素早く回復してくれる。 |
乳糖不耐症(ホエイが飲めない人) | ホエイプロテインが飲めない人、苦手な人は、ソイプロテインを飲んでもタンパク質の補給はできる。 |
ダイエット目的の人 | 体重を減らしたい人は腹持ちがいいソイプロテインがおすすめ。 胃の中でゆっくりと消化吸収されます。 ホエイよりも脂質が少ないので脂質制限にもおすすめ。 |
肌質を改善したい人 | 肌質を改善したい人は、ソイプロテインのイソフラボンがミトコンドリアを増やす働きがあるため、肌の新陳代謝を活発にしてくれます。 |
筋肥大させながらダイエットしたい人 | ホエイプロテインとソイプロテインを混ぜて飲むのがおすすめ。 ホエイプロテインが苦手な人はWPIプロテインを飲めばOK。 |
ダイエット効果の違い
イソフラボンには、脂肪細胞を分化させて小さくする働きとともに、脂肪細胞の燃焼を促進する作用が認められています。そのため、体脂肪、とくに内臓脂肪を減らすことが研究で確認されています。
脂肪細胞の分化と燃焼促進作用 | イソフラボン倶楽部
『イソフラボンの脂肪細胞燃焼作用は特に内臓脂肪を減らす』とが研究で確認さている。
となると大豆イソフラボンを摂ることで筋肉の減少は考えにくい。
ダイエット目的ならむしろソイプロテインの方がいい。

筋肉も残しつつ脂肪も落としたい場合は、やはりホエイとソイを混ぜたプロテインを飲むのがおすすめです。
テストステロンやコルチゾールの誤解を解説
ネットの情報を検索していると「ソイプロテインでコルチゾールが増えるから筋トレには絶対ダメ」「ソイプロテインを飲むとテストステロン値が下がって筋トレに悪影響」という情報をときどき見かけます。
私が調べたところ、この情報が嘘だということがわかっているので、デマ情報に気をつけてください。
コルチゾールはどんな成分?
コルチゾールが増えるとイライラしたり血圧が上がりやすくなる。
イソフラボンを摂取するとコルチゾールが増えるどころかブロックしてくれる働きがある。
イソフラボンとは抗ストレス作用|イソフラボン 倶楽部
コルチゾールをはじめとするホルモンの多くはコレステロールを原料にして作られます。
そのため、あるホルモンが多く作られると、別のホルモンが作られにくくなります。
イソフラボンの働きのひとつに、コルチゾールを合成する酵素の働きをブロックしてくれる働きがあります。
その結果、「ストレスホルモン」のコルチゾールの分泌が減り、逆に「若返りホルモン」と呼ばれるDHEAの分泌が多くなることがわかっています。
テストステロン値が下がると悪影響?
- テストステロン値が下がると性欲は確かに下がる
- 大豆イソフラボンを過剰摂取するとテストステロン値が下がるというエビデンスはなかった
- ソイプロテインを飲んでもテストステロン値は下がらない
テストステロン値が下がると、男性の場合性欲が下がり、筋肉育成にも悪影響があると言われているのは本当です。
ですが、ソイプロテインを飲むとテストステロン値が下がるというエビデンスは今のところないので、男性でも安心してソイプロテインを飲んでよいようです。
イソフラボンが女性ホルモンと似た働きをするからといってテストステロンには関係ないようなんです。
男性がソイプロテインを飲むと筋肉育成に悪影響が出るというのは勘違いでデマ情報ということです。
ホルモンバランスを考慮した摂取
女性がソイプロテインを飲むメリットは、ソイプロテインに含まれる大豆イソフラボンが、女性ホルモンのエストロゲンに似た作用をすることです。
大豆を食べることは厚生労働省でも薦められています。
大豆はタンパク質もちろん、体づくりに重要なカルシウムも含まれるため、積極的に食べたい食品です。
厚生労働省では、成人に対してカルシウムに富む食品の摂取量の増加を目標に掲げ、豆類、牛乳・乳製品、緑黄色野菜に該当する食品の摂取量を増やすように勧めています。
厚生労働省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
特に大豆及び大豆由来食品は、良質のたんぱく質源であるだけでなく、カルシウム等にも富む重要な栄養源ですので、食生活の中で他の食品とともにバランスよく食べることをお勧めします。
エストロゲンは、乳がんなど女性ホルモン(エストロゲン)に関する癌発症が懸念されてはいます。
ところが、大豆イソフラボンに関しては、乳がんの発症に対しては非エストロゲン作用を示すとの報告もあり、大豆イソフラボンの過剰接種が直接的な原因だとは考えられていないようです。
参考:厚生労働省「ヒト臨床研究に基づく大豆イソフラボンの一日摂取目安量の上限値の設定」PDF
大豆製品を食べることで乳がん発生のリスクを下げることも報告されています。
男性にとっては薄毛予防にもつながると言われています。

現代人が過剰摂取といわれるほど大豆を食べているかといえば、そうではないと思います。
ソイプロテインはホエイプロテインよりも吸収が遅い分、腹持ちがよくダイエット向きです。
また女性ホルモンが整うことにより体調が整いやすくなります。
ソイプロテインからも大豆イソフラボンを摂ることができるので女性には特におすすめです。
体調不良はホルモンバランスの崩れが原因であることが多いので、食事からホルモンバランスを整える工夫をしましょう。
イソフラボンの過剰摂取に注意
女性がイソフラボンを摂り過ぎると生理が遅れたりホルモンバランスが崩れる恐れがある点も懸念されています。
「体調が悪いな」と思ったらソイプロテインを飲むのをやめたりホエイプロテインに切り替えるなどしましょう。
大豆製品はもちろん豆乳にもイソフラボンが含まれていますのでバランスを考えて摂るようにしましょう。
まとめ
ソイプロテインはホエイプロテインと比較すると吸収が遅い分、筋肉がつきにくいです。
筋肉肥大を目的にプロテインを飲む場合はホエイプロテインを選ぶようにしましょう。
ホエイプロテインでお腹を壊しやすい人は、WPIホエイプロテインを飲むようにしましょう。
WPIプロテインはホエイプロテインから乳糖成分も除去したプロテインです。
お腹が痛くなる原因の乳糖が除去されているので、お腹が弱い人でも飲み続けることができます。